聖杯ってのがよく。

なんやかやで、テニスンの『The Holy Grail』の翻訳は終わった。
終盤はちょい端折ったりもしてるが、小島瑞紀先生が、「日本語としてテンポ良く訳すには、原文をバッサリとカットする必要がある」って言ったたしね。
や、小島先生と違って、理解できないから端折っている部分もあるのですが、そんなもんでしょ。
全体に説明がくどいんだよねぇ…。

正直、私にとって聖杯というのはどうも分からない。
そんなのを手に入れてなんかいいことあるのかと。
中学のころ、『アーサー王物語』を読んで疑問だったのはソコだった。
ドラゴンボールかなんかみたいに死んだ仲間が生き返ったりとか考えたけど、聖杯を手に入れたガラハドは死んじゃうし、旅の途中でランスは狂うし、コングレヴァンス卿はわけのわからんとばっちりでライオネル卿に殺されるし、ユーウェイン卿はガウェインに殺されちゃうし、パーシヴァルの姉も死んじゃうし、サトクリフ版じゃガウェインは後遺症でアル中になちゃうしさ。
なんもいいことないじゃん…。少なくとも、ガラハドさえ生きてればカムランの戦いでアーサー軍は負けなかったね。
そう考えると、つじつま合わせのためにリストラした、と考えられなくもないかな。細かいことは、後日に駄文でも書く。

残る牧歌は『The Marriage of Geraint』、『Geraint and Enid』、『Merlin and Vivien』、『Lancelot and Elaine』、『Pelleas and Ettarre』、『The Last Tournament』、『Guinevere』、『The Passing of Aurthur』。
うち、『The Passing of Aurthur』はすでに岩波から和訳があるのでやらない。
ゲライントとイニード(エレックとエニード)の話は長すぎるから嫌。2つあわせてwordで50枚以上あるんだもの。
あと、個人的にランスが嫌いなので『Lancelot and Elaine』もやる気ない…。
とりあえず、『The Holy Grail』の解説でも書いて、しばらく休みとかそんな感じになるかな。