私本太平記読了

リベアウス・デスコヌスの和訳を完了。そのうち、解説でも書こうと思う。
これまではサイトの更新のたびごとに日記を書いてきたが、一度怠けるとなぁ。
これからは、たぶん更新ことに日記を書かなくなると思う。

私本太平記(一) (吉川英治歴史時代文庫)

私本太平記(一) (吉川英治歴史時代文庫)

吉川英治の『私本太平記』を読了。
勉強しながら読んでいたので、かなり時間が掛かった。
楠正成に期待していたけれどわりと冷めた感じで、弟の正季が熱血漢だった。
ていうか、太平記の主要キャラの弟はどうも熱いのが多い気がする。
やる気のない足利尊氏に対して直義とか超タカ派である。新田義貞の弟、脇屋義助もそれなりに熱かったしね。
『おとうと☆太平記』みたいな弟キャラがダメ兄を叩く弟萌え育成ゲームの企画を考えたのだけど、詳しい話はやめておく。
いやいや、昔本田透が『いもうと☆水滸伝』という全108巻完結(予定)の小説を書いて、第一話打ち切りになった、という事件があったけれど知っている人は少ないだろうなぁ…。

そんなふざけて話はともかく、どうも尊氏のキャラはいまいち。
佐々木道誉とか処理しきれていないし、藤夜叉とか残念でならない。
もうちょい、群像劇風にするよりも、個々のキャラに焦点を当ててる方が私の好みではあるかな。
楠正成、新田義貞阿野廉子千種忠顕あたりはもす少し掘り下げてもいいだろうとも思うが、ページの制約もあるし。このあたりは普通に物語の主役をやっててもおかしくはない。

とりあえず、湊川の戦いはすごいいいシーンだった。
冷めた感じの正成なんだけど、逆にリアルな感じ。
やっぱ、私は南朝派、楠正成派ですわ。