『月の蛇〜水滸伝異聞〜』感想

■月の蛇
ゲッサンを読んだ。
初回から、立ち読みできないように輪ゴムとか掛かっていると、逆に手を出しづらいのではないかと思う。
とりあえず、「あずまんが大王・補習編」とあだち充の新連載、「QあんどA」は普通に面白い。

ただ、私は『月の蛇〜水滸伝異聞』をプッシュしておこうか。
タイトルどおり、水滸伝を題材にした漫画だが、初回タイトルが「蛇矛の男」。てっきり林冲を主人公にしてると思ったが、どうも主人公は蛇矛つかいの「趙飛虎」とか言うのだとか。
水滸伝に、蛇矛使いの人間って林冲以外に蛇矛使うのっていたっけ?
つか、趙姓の人物自体がいなかった気もする。
とくに、今回は梁山泊が悪役みたいなのだ。じっさい、梁山泊は悪人の溜まり場以外の何者でもないだろ。
この作者の描く宋江がどんだけ腐れ偽善者になっているかと思うと、すごい楽しみ。

水滸伝を語ってみる
病尉遅の孫立が好きである。
正直、水滸伝で一番気に入ってるのが孫立。
だって、『隋唐演義』では最強の尉遅敬徳のそっくりさんだヨ、そりゃ気にもなるさ。で、次あたり好きなのが李逵
逆に嫌いなのが宋江劉備宋江と、ボスのポジションは腐れ偽善者ばかりでどうも気に入らない。

いろいろ水滸伝モノはあるが、北方謙三のは正直好きじゃない。
台詞とかで「男だから〜、男の〜」とうるさいのだ。
本当の男は、そんなうるさく男、男と口にしないだろうと思うし、行動で表現せず安易に男、男と記述するあたり、作家の表現の能力足らんと思う。
同様に、「志のため〜、志がある〜」とか出てくるが、その「志」とやらの内容がさっぱり分からん。